PS5は、高速な内蔵SSDを搭載し、ロード時間の短縮や快適なゲームプレイを実現しています。しかし、ゲームのデータ容量が増加する現代では、本体ストレージだけではすぐに容量不足に陥りがちです。
そこで、PS5のストレージを拡張する「SSD増設」が注目されています。この記事では、SSD増設のメリット、増設のタイミング、具体的な手順、そしておすすめのSSDについて詳しく解説します。
PS5のSSD増設とは?
PS5は、2021年9月のシステムアップデート以降、M.2 NVMe SSD(以下、M.2 SSD)を使った内蔵ストレージの増設に対応しました。これにより、本体に追加のSSDを取り付けることで、ストレージ容量を大幅に拡張できます。PS5の初期ストレージ容量はモデルによって異なりますが、例えば初期型モデルでは825GB(実質使用可能領域は約667GB)、新型PS5(Slimモデル)では1TB(実質約800GB)です。
増設SSDとは、分かりやすく言えば洋服を入れるための収納を大きくするということです。
また、USB接続の外付けSSDも使用可能ですが、PS5のゲームを直接起動できるのは内蔵SSDまたは増設したM.2 SSDのみです。外付けSSDは主にゲームデータの保存やPS4ゲームのプレイに適しています。
SSD増設のメリット
PS5にSSDを増設することで、以下のようなメリットが得られます。
ストレージ容量の大幅な拡張
PS5のゲームは高画質・高グラフィックのため、1タイトルあたり50GB~150GB以上を消費することが一般的です。
例えば、「エルデンリング」は約50GB、「原神」は100GB以上、「Call of Duty: Black Ops Cold War」は最大312GBにも及びます。初期ストレージでは6~10本程度のゲームで容量が埋まってしまうため、M.2 SSDを増設することで最大8TBまで拡張可能です。これにより、数十本のゲームをインストールしたまま保持できます。
ロード時間の短縮
PS5の内蔵SSDは高速ですが、増設するM.2 SSDもソニーが推奨する5,500MB/s以上の読み込み速度を満たしていれば、ほぼ同等のパフォーマンスを発揮します。検証では、増設SSDのロード時間が本体SSDと比べて0.5~1秒程度短縮される場合もあると報告されています。特に、頻繁にプレイするゲームを本体や増設SSDにインストールすることで、ディスク入れ替えの手間やロード時間を削減し、ストレスフリーなプレイが可能です。
ゲームデータの柔軟な管理
増設したM.2 SSDには、PS5およびPS4のゲームを直接インストール・起動できます。また、本体ストレージ、M.2 SSD、外付けSSD間でゲームデータを自由に移動できるため、ストレージ管理が簡単です。例えば、しばらくプレイしないゲームを外付けSSDに移動し、必要なときに本体やM.2 SSDに戻すといった使い分けが可能です。
再インストールの手間削減
ゲームを本体から削除すると、再ダウンロードやディスクからの再インストールが必要で、時間と手間がかかります。外付けSSDにデータを保存すれば、再インストール時間が大幅に短縮され、すぐにプレイを再開できます。内蔵M.2 SSDなら、そもそも削除せずに多くのゲームを保持できるため、さらに効率的です。
PS4ゲームの快適なプレイ
PS4ゲームは外付けSSDから直接起動可能で、PS5の高速USBポート(USB 3.2 Gen2)を活用することで、PS4本体よりもロード時間が短縮される場合があります。これにより、PS4のゲームライブラリを快適に楽しめます。
ストレージ残量の目安:増設タイミングはいつ?
PS5のストレージ残量がどの程度になったら増設すべきかは、プレイスタイルやゲームの数によりますが、以下の目安を参考にしてください。
残量が200GB以下:増設を強く推奨
PS5のストレージが200GBを切ると、新しいゲームのインストールやアップデートが難しくなります。特に、オンラインゲーム(例:「Apex Legends」は80GB以上)はアップデートで容量が増加する傾向があり、残量が少ないとプレイに支障が出ます。200GB以下になったら、1TBまたは2TBのM.2 SSDの増設を検討しましょう。
残量が300~400GB:プレイ頻度に応じて検討
頻繁に新しいゲームをインストールする場合や、複数の大型タイトルを保持したい場合は、300~400GB程度で増設を考えるのが賢明です。例えば、10本以上のゲームをインストールしていると、アップデートやセーブデータでさらに容量が圧迫されます。この段階で増設すれば、容量不足のストレスを未然に防げます。
プレイスタイル別の目安
・ライトゲーマー(3~5本のゲームをプレイ):初期ストレージで十分な場合が多いですが、将来的にゲームが増える可能性を考慮し、500GB~1TBのSSDを検討。
・ヘビーゲーマー(10本以上のゲームを保持):2TB以上のM.2 SSDがおすすめ。100GB超のタイトルを複数インストールする場合、2TB以上が理想的。
・オンラインプレイヤー:アップデート頻度が高いため、1TB以上の増設が推奨。残量が300GB程度でも増設を検討。
外付けSSDの活用
内蔵SSDの増設が予算的に難しい場合、外付けSSD(250GB~8TB)を活用するのも有効です。PS5ゲームは直接起動できませんが、クリア済みゲームの保存やPS4ゲームのプレイに役立ちます。外付けSSDは手軽に接続でき、価格も内蔵SSDより安価な場合が多いです。
SSD増設の手順
PS5にM.2 SSDを増設する手順は、初心者でも15~20分程度で完了する簡単な作業です。以下は基本的な手順です。
必要なもの
・M.2 SSD:PS5対応のPCIe Gen4x4 NVMe SSD(5,500MB/s以上、250GB~8TB)
・ヒートシンク:PS5推奨の放熱機構(別売またはSSD付属)
・プラスドライバー(No.1)
・作業環境:明るい場所、静電気対策(金属に触れて放電)
増設手順
- ステップ1PS5の電源を切り、ケーブルを外す
本体が冷めるまで待ち、静電気を放電。
- ステップ2カバーを外す
PS5を平らな場所に置き、PlayStationロゴが下になるようにしてカバーをスライドさせて外す。
- ステップ3拡張スロットにアクセス
拡張スロットカバーのネジを外し、カバーを取り外す。
- ステップ4SSDを装着
M.2 SSDをスロットのノッチに合わせて斜めに差し込み、スペーサーに固定。ヒートシンク付きの場合は、サイズがPS5の要件(幅25mm、高さ11.25mm以内)を満たしていることを確認
- ステップ5カバーを戻す
スロットカバーと本体カバーを元に戻し、ケーブルを接続。
- ステップ6フォーマット
PS5を起動するとフォーマット画面が表示されるので、指示に従ってSSDをフォーマット。読み込み速度の測定結果も表示される。
下の公式サイトが図解もあって非常に分かりやすいです‼️
おすすめのPS5対応SSD
以下は、信頼性・性能・コストパフォーマンスを考慮したおすすめのM.2 SSDです。
ウエスタンデジタル



サムスン




クルーシャル


外付けSSDでは、**Buffalo SSD-SAO1.0U3-B/N(1TB)がPS5公式ライセンス取得済みで、コンパクトかつ高速な転送速度(最大1,000MB/s)が魅力です。
よくある質問
- Q外付けSSDと内蔵SSD、どちらを選ぶべき?
- A
PS5ゲームを直接起動したい場合は内蔵M.2 SSDが必須。予算が限られる場合やPS4ゲームの保存が主目的なら、外付けSSDが手軽で十分です。
- Q増設SSDの速度はロード時間に影響する?
- A
PS5推奨の5,500MB/s以上であれば、ロード時間に大きな差は出ません。検証では、7,000MB/s以上のSSDでも本体SSDとほぼ同等です。
- QSSD増設でエラーが出る場合の対処法は?
- A
エラー(例:CE-108255-1)はSSDの互換性や取り付け不良が原因の可能性があります。PS5公式要件を満たすSSDを選び、フォーマットやシステムアップデートを確認してください。
まとめ
PS5のSSD増設は、ストレージ容量の拡張、ロード時間の短縮、ゲームデータの柔軟な管理など、多くのメリットをもたらします。特に、ストレージ残量が200GB以下になった場合や、10本以上のゲームを保持したい場合は、1TB~2TBのM.2 SSDの増設がおすすめです。外付けSSDは手軽でPS4ゲームのプレイに最適ですが、PS5ゲームの直接起動には内蔵SSDが必要です。
増設作業は初心者でも簡単で、信頼性の高いSSDを選べば快適なゲーム環境を長期間維持できます。自分のプレイスタイルや予算に合わせて、最適なSSDを選び、PS5のゲームライフをさらに充実させましょう!
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